熱中症と脳梗塞の意外な関係

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暑い日に気をつけたい脳のトラブル

「熱中症」と「脳梗塞」――一見まったく別の病気のようですが、実は夏場に同時にリスクが高まることが知られています。
特に高齢の方や持病のある方は、暑さで体調を崩すだけでなく、脳の血管トラブルにも注意が必要です。
この記事では、熱中症と脳梗塞の意外な関係と、その予防法を分かりやすくご紹介します。


1. 熱中症とは?

熱中症は、高温多湿の環境で体温調節がうまくいかなくなり、体温が異常に上がることで起こります。
症状は軽いめまいや立ちくらみから、意識障害や臓器障害まで幅広く、重症になると命に関わります。


2. 脳梗塞とは?

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、脳の一部に血液が届かなくなる病気です。
詰まりが続くと、その部分の脳細胞が死んでしまい、後遺症や命の危険を伴います。


3. 暑い日に脳梗塞リスクが高まる理由

脱水による血液のドロドロ化

暑い日には汗をかきやすく、体の水分が失われます。
水分が不足すると血液が濃くなり、血流が悪化して血栓(血の塊)ができやすくなります。
これが脳の血管で詰まれば、脳梗塞を引き起こします。

血圧の変動

暑さや脱水で血圧が急に下がることがありますが、逆に屋内での冷房や水分不足で血圧が急上昇する場合もあります。
この急激な変動は、血管に負担をかけます。


4. 熱中症と脳梗塞を同時に防ぐポイント

① こまめな水分・塩分補給

喉が渇く前に水分をとることが大切。
大量に汗をかいたときは、スポーツドリンクや経口補水液で塩分も補いましょう。

② 室温・湿度の管理

エアコンや扇風機を適切に使い、室温は28℃以下、湿度は50〜60%程度を目安に。

③ 適度な休憩

炎天下での長時間作業や運動は避け、こまめに日陰や冷房のある場所で休憩を。

④ 持病のある人は特に注意

高血圧、糖尿病、心臓病などのある方は、暑い日の脱水や血圧変動が脳梗塞の引き金になりやすいので要注意。


5. こんな症状が出たら迷わず救急要請

  • 片方の手足や顔のしびれ、動かしにくさ
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 急なめまい、ふらつき
  • 意識がもうろうとする

脳梗塞は時間との勝負。症状が出たらすぐに119番通報しましょう。


まとめ

暑い夏は熱中症だけでなく、脳梗塞のリスクも高まります。
「こまめな水分補給」「室温管理」「無理をしない」の3つを意識し、脳も体も守る夏を過ごしましょう。

ちる

30年来の古株医師です。アンチエイジング、栄養療法、認知症、高齢者医学、神経系、精神系などに詳しいです。サプリメント、代替療法、漢方なども発信していきます。

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